第二次世界大戦時に活躍した軍用のハーレーダビッドソン
WLAはWL750の装飾装備を簡素化し、戦場で使われる装備を搭載しています。
世界中の不整地を走るため、走破性を考慮され設計され、WLAの”A”はアーミーという意味です。
そのため、頑丈ながらコンパクトで軽い車体が大きな特徴です。
エンジンはシンプルで信頼性の高いフラットヘッドが搭載されています。
オフロードでも耐えられるようにレッグシールドと大きなフェンダーを装備。
操縦法は今のバイクと異なり、フットクラッチにハンドチェンジ、手動進角と、乗りこなすには慣れが必要だったりします。
ミッションは3速ですがワイドレシオギアなので、ガンガン走ります。高速道路でも問題ありません。
軍事用に使われていたこともあってカラーはオリーブドラブです。
1942年から終戦後もしばらく製造されていました。このWLAを発展させたのがKモデル。スポーツスターのモデルだったりします。
フラッドヘッドのメカニズム
フラッドヘッドは広く二輪四輪問わず使われてきたもので、トヨタや日産など日本のメーカーでも採用されていました。
エンジン内の吸排気バルブがシリンダーの上ではなく、並んで上向きに配置されています。
シンプルな構造のためメカノイズが少ないのがメリットですが、吸排気の流れはシリンダーヘッドを通して、長くなることから圧縮比を上げにくい欠点があります。
エンジンの製造年は1929~74年で、長きにわたり扱われてきました。
今でも中古で手に入れることができる
ヨーロッパや中国、ロシア、南アフリカなどに送り出されたWLAはそのまま現地に残り、米軍が駐屯していた世界各地で耳にしたそうです。
また、兵役を終えて家に帰る兵士が余剰分を購入して使っていました。こうして数多くのWLAが民間へ流出されていきます。
中古車情報をチェックしていると現代でも国内で手に入れることができます。
ヴィンテージな車両ということで、アジア圏からも問い合わせにくるほどなので、気になったら問い合わせてみるといいでしょう。
相場は300万円前後です。